作品紹介

発売年

山田太郎ものがたり 第7巻

表紙

<あらすじ>

山田太郎。私立一ノ宮高校3年(特待生)。成績優秀、眉目秀麗、スポーツ万能。そんな彼の唯一の欠点は、貧乏であること。成績抜群ながらも、卒業後は働いて家計を支えたい太郎は、担任の鳥居先生が大学進学を熱心に勧めてもかたくなに拒むばかり。それでも諦めきれない先生は、ついに奥の手を打つが…!?

<みどころ>

鳥居先生が永原教授に太郎の大学特待生をお願いする話、御村とよし子の初デートの話、貧乏仲間・桜井兄弟登場の話、御村の姉さんたちが太郎をパーティに連れて行く話の4本。

この4本も並べてみると濃いですね。

永原教授のような頭と顔がいいけど性格最悪な男性キャラは森永さんのお気に入りで、ストロベリーちゃんの明吉もこのカテゴリーですね。鳥居先生の一人でぐるぐるする感じはちょっと他人とは思えないので、私個人としては、いろいろ思うところある回です。

御村とよし子の話は、よし子の素直なキャラクターもあって、みんながキュンキュンするお話だし、太郎が御村姉たちにいじられる話は、ただ太郎をキレイにしただけでなくてちゃんと貧乏をオチにしていて、いい話になっています。

ちなみにコミックスに入っていた、「くさったごはんのおいしい利用法」はわたくしが描きました。「空けとくから描いてね」と指示を出され、原稿を待っている間の夜中に、会社で描いたんだと思います。ちゃんとは覚えてませんが。

みどころにあげた桜井兄弟は、「ちゃんと描きたいから許可をとってほしい」と言われて、講談社に連絡をして許可をもらいました。森永さんはネームが遅いのでギリギリの進行のなか、原稿を描いている数日の間に許可取りの連絡をしているので「ダメ!って言われたらどうすんじゃ~~!」って思いながら奔走してたと思います。これまた忙しすぎてちゃんとは覚えていないのだけど…。下に小さく“〈参考〉講談社「巨人の星」より”と入れてあるのは、ちゃんとオッケーをもらっている証なのです。

このあとも何回か許可取りをしているものがありますが、またその巻の時に説明したいと思います。

とにかく、締め切りギリギリのなか、いろんなことをさせられたなという思い出がよみがえりました…。


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